2008年9月6日土曜日

メイキング・オブ・ポッペット君

友人の結婚式を口実に、やっと人形制作に着手。北海道へ出発する前日しか時間が取れず、最後の勝負!?に出てみました。やればなんとかなるもの、ほぼ24時間でなんとか完成。やればなんとかなるもんだ。

以下がその制作プロセス。

1.仕上がりイメージを頭の中でシミュレーション


短い時間で仕上げねばならないが、どんなものを作るかはずっと考えていたので、あとは行動あるのみ。口をパクパクするギミックをどうするかを悩んでいたのが手が動かない理由だったが、開き直ってまずカタチにしてみることに。使いながらバージョンアップ、モノづくりにはこれが一番だ。

2.材料の買い出し

スタイロフォームは事前に買ってあったもの。毛の長い布も随分前に買ってあり、短い毛のものも前日に購入(津田沼の ユザワヤ)。口の部分の材料さえ何とかなればイケル。と言うことでホームセンターへ。プラスティック(?)製の段ボールを発見、これだ! 体はスポンジで胴体を作り、時間節約のため洋服は子供服を転用。リサイクル屋さんに行ったら、これがまたイメージ・ドンピシャな子供用スーツを発見。これで材料はほぼそろったので、制作開始。

3.スタイロフォームを削ってかたちを作る

これまで描き貯めたスケッチを元に、いきなりスタイロフォームを大型カッターナイフでざくざく削り、頭と手を作成。頭蓋骨!?は買い置いていたスチーロルの半球。目玉も市販のスチロール玉(もっと大きいのを買うつもりだったのに、買い忘れ。忌め=辞していたものよりちょっと小さいけど、家にあってよかった)。鼻面は、適当に削ってしまって左右非対称。でもそのほうが表情が出てよいのだ、と自分を納得させる。頭蓋と鼻面はツマヨウジを釘代わりにしてボンドで接着。隙間はスムーズにつながるように紙粘土で埋めた(大して影響ないけど気持ちだけ)。
手(本当は足だけど)も、思いっきり適当。でか過ぎて後で後悔。
写真で、下に敷かれているのが今回の口パクの素材となるプラスティック段ボール。

ポイント:頭も手も、後で布を貼ってしまうので、削りかたは結構適当でも大丈夫。でも指の隙間など、協会をはっきりさせたい部分は、大胆に削っておかないと、布を貼った後でエッジが見えなくなってしまいます。

4.布を貼っていく

布類は基本的に伸縮するので、それを利用して、ザクザク貼付けていきます。木工用ボンドは意外と根性があります。
布を貼る/口の中はこんな感じ

見ての通り、肉球は後で塗るので残しておきます。 鼻先も後で貼ります。口の中は ピンクのフェルトを貼っただけ。本当は舌ベラも作りたいところだけど、時間もないし構造のアイデアないし、あきらめました。

5.色塗り

絵の具のリキテックスは大学生時代に使っていたのもの残骸です。まだちゃんと使えるところがスゴい。
色を塗る

目玉が小さいなと思っていましたが、黒く塗って当ててみると、つぶらな感じがイケてます。
顔が完成 / 耳もついた
鼻はボンドでベチャ、目と耳は針金で頭部に突き刺す方法で固定。頭の中に針金が突き出してちょっと痛々しいが。

6.胴体の制作

買ってきた服に合わせて胴体を作ります。胴体は演技全体を支える重要な部分なのですが、大抵は頭とかに力と気持ちが行ってしまい、蔑ろ(ないがしろ)になりがち。肩の構造もずっと悩みの種でした。が、今回は時間もないので、ホームセンターでひらめいたイメージで勝負。外から見えない部分なのでここは最低限の構造でしのぐことに。 ポイントは、肩をどうつくって腕を支えるか、です。当初はスポンジで胴体を全部作って…と考えましたが、強度的に不安なのと、何より接着剤が使えなさそうなので、写真のように肩をスタイロで作り、それに筒状にしたスポンジをくっつけて、おわり!
胴体腕の芯をつくる

腕をどう繋げるかで、一瞬挫折しかけました。めんどくさいけど、いちいち服を着せては長さ太さを調整し、結果的に写真のように。シャツがしっかりしている分、腕がちゃんとつながっていなくても何とかなりそうだったので、 間接はスポンジで繋いだだけ。本番で腕が抜けないことを祈るばかり。

7.仮組しながら仕上げ

大まかなパーツが一通りできれば、ゴールも間近。
仮組/手首
手は筒状にした布を手首にして、腕の芯にかぶせることに。

手の操作について、今回は「棒使い」はやめて、直接手を持って動かすことに。ピアノ線を加工するのは面倒だし、棒を刺してしまうと持ち運びに不便だし。スピードと、現地で壊れてもフォローできる方法が一番。

これにて、ほぼ完成。1日仕事にしては、まあまあのでき。満足満足。

8.アクションテスト

手を通し、鏡の前で動かしてみる。成り行き任せの割りには結構いい感じの演技。満足です。
夜中に完成。パジャマ姿ですみません。

9.そして当日

やってまいりました、歌ってまいりました。

本番中

自己マンですが、やってよかった。間に合ってよかった。